INITIATIVE

企業による取り組み

2023.04.01

Business for Marriage Equality

ビジマリオンラインミーティングvol.8(ゲスト:PwCコンサルティング合同会社様)

2022年12月20日、Business for Marriage Equality(通称:ビジマリ)の第8回オンラインミーティングが行われました。
年の瀬の開催でしたが、たくさんの方にご参加いただきました。
お越しくださった企業担当者の皆様、ありがとうございました。

婚姻平等アップデート

Marriage For All Japan共同代表の寺原からは、2022年11月30日の東京地裁判決の内容を中心に「結婚の自由をすべての人に」訴訟の現状についてご説明しました。
東京地裁では24条2項に反する違憲状態という判決が下されましたが、どのような理由で裁判所が違憲と判断したのかについて、詳しく解説いたしました。

虹色ダイバーシティ代表の村木からは、ビジネス関連のLGBTQ+ニュースのアップデートや自治体のパートナーシップ制度の現状の説明、企業の中でお勧めできるLGBTQ+に関連するコンテンツの紹介をしました。

ケーススタディ

PwCコンサルティング合同会社のシニアマネージャーでいらっしゃる吉川様より、PwCジャパングループのインクルージョン&ダイバーシティ活動とビジマリ賛同企業交流会での企業連携についてお話しいただきました。

PwCコンサルティング合同会社では、9年間で組織が大きく変化、成長していく中で、一人一人の社員がありのままの自分で活躍し、十分に力を発揮し続けられる職場環境を構築するために、インクルージョン&ダイバーシティを進めてきたそうです。
具体的な取り組みとして、メンバーが10%ほどの工数を使い、5~6人ほどのチームでプロボノ活動に取り組むことをしていらっしゃいます。
このプロボノ活動では、2020年よりマリフォーに対する支援も行なっていただいております。

また、インクルージョン&ダイバーシティを進めていく上で「Gender、Nationality、Disablity、LGBT+、Work Style」という5つのテーマに沿って、それぞれの施策が展開されているそうです。

さらに、企業の垣根を越えて連携をし、よりアウトカムを大きくしていくというコレクティブ・インパクトを生み出すための取り組みもされています。
また、社員の同性婚に対する理解・意識調査のサーベイを実施し、その後同性婚が法的に保障されていないことによる不平等さを正しく理解するための勉強会を開催したということでした。

 

後半には、PwC健康保険組合常務理事でいらっしゃる上原さんから、Work with Prideベストプラクティス賞受賞事例のご紹介と、PwC健康保険組合トランスジェンダー対応検診機関該当基準の策定についてご説明いただきました。

PwC健康保険組合では公法人として、健康診断の受診率向上のため、様々な取り組みをなされています。
その中でも、LGBTQ+に関する施策としては、トランスジェンダーの方が健康診断を受けやすいように、対応方法について基準を満たした病院を、検診案内のパンフレット上でレインボーのマークをつけて可視化したということです。

また、問い合わせを受けてからパンフレットを案内するのでは当事者の方にとってハードルが高いということで、作成したパンフレットは検診期間に全員に配布しているそうです。

さらに対応方法の基準はweb上に公開されているため、「①検診期間に該当基準を病院に配布、②その回答を回収、③受診対象者に基準を満たした病院をお知らせ、の3ステップをするだけであるため、どの会社もすぐに真似ができる。」と上原さんがおっしゃっていたのが印象に残りました。

ビジマリから企業の皆様へ

賛同各社の皆さまにはぜひ、それぞれの業界内での賛同の輪を広げていただければと思います。
ビジマリではオンラインミーティングや対面での交流会に加え、企業の皆様とのコラボレーションも進めていければと考えていますので、気軽にお声掛けください。


文/金川知界良(学生ボランティア)

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