INITIATIVE

企業による取り組み

2022.08.17

Business for Marriage Equality

ビジマリオンラインミーティングvol.7(ゲスト:ハインツ日本株式会社様)

712日、Business for Marriage Equality(通称:ビジマリ)の第7回オンラインミーティングが行われました。

オンライン形態のミーティングは久しぶりの開催でしたが、大勢の方にご参加いただきました。お越しくださった企業担当者の皆様、ありがとうございました。

婚姻平等アップデート

Marriage For All Japan共同代表の寺原からは、6月20日の大阪地裁判決の内容を中心に「結婚の自由をすべての人に」訴訟の現状についてご説明しました。

大阪地裁では残念ながら違憲判決は出なかったものの、企業の性的マイノリティに関する取り組みなどを背景として、世論の高まりが認定されています。

虹色ダイバーシティ代表の村木からは、全国の自治体による取り組みや PRIDE指標、ビジネスに関連するLGBTQニュースのアップデートを行いました。  

ケーススタディ

ケーススタディのセッションでは、ハインツ日本株式会社 Head of People & Performanceの李ジェニー様に、企業理念や国内外における同社の取り組みについてお話しいただきました。

アメリカに本社を構えるクラフトハインツ社は、“To sustainably grow by delighting more consumers globally. (グローバルでより多くのお客さまに喜んでいただくことで、持続的に成長する)”をビジョンとして掲げており、このビジョンを支える企業理念の1つに”ダイバーシティの尊重”が入っているそうです。

多様性について、“ただ聞くだけではなく、多様な視点に対して真摯に耳を傾ける”ことであると説明されていたのが印象的でした。

同社は、最近耳にすることが多くなった①多様性(ダイバーシティ)、②包括性(インクルージョン)に③帰属意識 を加えた3つの軸で多様性を捉えており、「個人が組織に帰属して自分の居場所を見つけ、自分らしさを発揮できている状態になってようやく多様性につながる」というメッセージを社内研修でも共有されているそうです。

プレゼンテーションの後半には、クラフトハインツ社の国内外での取り組みもご紹介いただきました。

グローバルな取り組みとしては、Workplace Prideのアムステルダム宣言、性別移行におけるガイドライン発表、社内におけるアライ育成などを行なっているそうです。

李さんは普段人事を担当されている立場から、企業としてガイドラインがあると現場がどのように対応すべきか分かり、参考になるとおっしゃっていました。

 

日本における取り組みとしては、福利厚生制度の見直し、社内研修の2つをご紹介いただきました。

福利厚生制度に関しては、

・総合福祉保険の受給者に関する規定を“配偶者”から“パートナー”に変更

EAP(従業員支援プログラム)のベンダー切り替えにより、法的結婚の可否に関係なく従業員の家族が利用可能に

といった変更をされたそうです。

 

日本における取り組みについて、ビジマリの村木から「グローバルで適用されているポリシーや規則が、日本で適用されている場合に、日本では法制度がないから無理ですねって諦めてしまうケースが結構あるんです。御社は日本企業の上をいくようなグローバルなポリシーを日本でもそのまま適用しようと努力しているところが素晴らしいと思います。」  との感想が出ました。

また、Q&Aセッション等において、通常の社内研修とは別の管理職向けの研修や、マーケティングの方々と協力しての活動に関するお話もあり、会社全体を巻き込んで活動されているという印象を受けました。

ビジマリから企業の皆様へ

賛同各社の皆さまにはぜひ、それぞれの業界内での賛同の輪を広げていただければと思います。
ビジマリではオンラインミーティングや対面での交流会に加え、企業の皆様とのコラボレーションも進めていければと考えていますので、気軽にお声掛けください。



文/安澤悠夏(学生ボランティア)

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